ずいぶんブログも時間が空いてしまいましたが、このところいろんな案件を平行して設計しております。
さて、福井の学校改修にくらべるととても小さな計画なのですが、最近やった集合住宅のリノベーションの報告です。
クライアントからの要望は何年も借り手の付かない日当りの悪い物件を、明るくファミリー層が借りたくなるようなものにしてほしいというもの。現場に行って見ると、確かに建物に囲まれた北東の一階で暗くじめじめしていました。
広々とした内装ですが、構造は既存を活かし必要な柱をそのまま残しています。もともとはワンルームでしたが、2戸を一つにつなげました。
床を無垢のフローリングにしたのがポイント。安い材料ですがプリント合板とは素材感がまるで違います。賃貸なので堅木で傷もつきにくい材料を選んでいます。間仕切りにつかったのが杉の野地板。ホームセンターでも購入できる最も安い流通材です。
ユニットバスや設備は安いものをチョイス。主役に素材感があれば、他は割り切っても気にならないものなのです。
賃貸物件の改修は利回りなど収支を計算したうえで改修費用をだすためか、なかなか予算が厳しく、設計者をいれずにリフォーム業者に工事をお願いすることが多いようです。
設計者は材料を吟味し、既製品よりも安い素材を上手につかって、空間を広がりのあるものを提案することで、費用対効果が高いよろこばれる計画になります。この物件は不動産情報にアップ後すぐにたくさんの内見が来て、完成後2週間程度で決まったとのこと。
ご相談お待ちしています。