京町家の改装の素材探しに神奈川にあるオールドメゾンに行ってきました。
アンティークというのかヴィンテージというのか古道具というのか僕にはいまだにその微妙な違いがいまだによく分かりませんが、お店にはたくさんの「もの」たちで溢れていました。共通するのは「もの」に「ものがたり」があるということかなと思います。ヨーロッパやアジアで何十年もまえに使われていた家具、古道具、窓、ドアノブや食器など、、、それぞれのものに新しいものでは作りだせない時間の価値が付加されていて見とれてしまものばかりでした。
僕たち建築家やデザイナーが作りだすものはいつも新しい状態でしか表現されないのが常ですが、何十年もたって、ボロボロになりながらも大切にメンテナンスされてにじみ出てくる表情にこそ価値があるのかもしれないと思ったりしました。京町家では住宅を家具に見立ててつくってみたいと思っています。いい家具は価値が減りません。100年たてばヴィンテージとして、新しいとき以上の価値がつくものです。3000万もの大金をはたいてせっかく買った家がたった25年で資産価値が0になってしまうおかしな世の中ですが、そんな住宅ではなく直しながらでもずっと使い続けられて、家の価値が変わらない住宅ってできないだろうかということがコンセプトです。
こんな家具が映える空間にしたいなー
今の建築家がほとんどやらない床のオイルペイント仕上げも汚れや傷もいい感じ。全体的に汚れが味わいになるような空間の力強さをつくりだしたい。